虫歯は、早い段階で治療することがポイントです
むし歯は特徴のある疾病です。その変化が歯の硬組織にとどまっている間は痛みをそれほど感じませんが、病気が進行して歯髄や歯根膜に達すると、非常に強い痛みを感じるようになります。健康な歯
- ほとんど無機質だけで出来ている歯に起こる
- 歯はほとんど無機質なので、一度壊れると自然には治らない
- 病気は必ず歯の表面から始まる
- 病気は歯の表面につく歯垢(プラーク)が大きな役割を果たしている
- う蝕のかかりやすさは、同じ人の口の中でも歯の種類によって著しく違う
- 同じ人でも、歯が生えてからう蝕のかかりやすさは年を追って変わってくる
エナメル質(歯の表面)の小さな虫歯
歯に黒い着色や白濁(白い斑点)ができる。この段階では痛みがないので、自分で発見することはできない。
この段階での歯科医師による適切な処置が大切。
治療法
削らずに歯科医院のケア+セルフケアで再石灰化を促します。穴が少し大きくなっている場合は、エナメル質を薄く削り、接着材で埋めます。
象牙質まで進んだ虫歯
う蝕が象牙質にまで進行している段階。
冷たいものがしみるなどの自覚症状が現れる。さらに進むと熱いものまでしみるようになる。
治療法
侵されたエナメル質・象牙質を取り除き、接着材を使ってレジン(樹脂)を詰めます。虫歯が広範囲に渡っている場合は、型取りをして、後日出来上がった詰め物を詰めます。
神経まで進んだ虫歯
う蝕が歯髄に達すると炎症が起こり、歯髄内の圧が高くなる。
神経が圧迫され痛みを生じる。
治療法
歯髄(神経)と、汚染された象牙質をきれいに取り去ります。消毒をして、歯髄と根の先の炎症を治します。
歯根だけ残っている虫歯
歯冠部(歯の頭の部分)がなくなり、歯根だけになる。痛みを感じることはなくなるが、さらに進行して根尖に膿のかたまりができると、歯ぐきの腫れや痛みがでてくることがある。ここまで進行すると治療に時間がかかる。
治療法
C3と同様に、歯根の治療を行います。残念ながら保存できない歯の場合は、抜歯になることもあります。